
皆さんこんにちは!
有限会社浦川興機の更新担当の中西です!
~停止・分解・搬出・処分~
工場やプラント、商業施設などでは、設備の老朽化、生産終了、建物の改修、レイアウト変更などに伴い、大型機械や設備を撤去することがあります。
重量物撤去工事では、不要になった設備を壊して搬出するだけだと思われることもあります。
しかし、実際には、電気、ガス、水、油、薬品、空気などを安全に停止し、周囲の建物や稼働中設備を傷つけずに撤去する高度な技術が必要です。
撤去した設備を売却・再利用するのか、資源として分別するのかによっても、工事方法は変わります♻️
目次
撤去工事では、まず対象設備と周辺環境を調査します。
設備の重量、寸法、固定方法、使用されている材料、電源や配管の接続状況などを確認します🔍
長年使用された設備では、図面や資料が残っていないことがあります。
設備の下や背面に配管が隠れていたり、建物の構造部分と一体化していたりする場合もあります。
見えているボルトを外しただけでは撤去できず、床や壁の一部を解体する必要があることもあります。
また、設備内に油、冷却水、燃料、薬品、粉じんなどが残っていないかを確認します。
内容物を把握せずに配管を切断すると、液体やガスが流出する危険があります。
撤去前に使用履歴や安全データを確認し、必要な処理方法を決めます。
撤去作業を始める前には、設備へ供給されているエネルギーを停止します⚡
対象となるのは電気だけではありません。
油圧、空気圧、蒸気、ガス、水圧、ばねの力、回転体の慣性なども、作業員へ危険を与えるエネルギーです。
ブレーカーを切り、配管のバルブを閉めた後、設備にエネルギーが残っていないことを確認します。
油圧シリンダーや空気圧機器では、配管を止めても内部に圧力が残る場合があります。
高い位置にある部品は、電源を切ることで急に下降する可能性があります。そのため、機械的な支持材で固定してからエネルギーを抜きます。
誤って別の人が電源やバルブを操作しないよう、施錠や表示を行うことも重要です。
設備内に残っている油や薬品、汚泥などは、撤去前に取り除きます。
大型タンクや配管では、内部に可燃性ガスや有害物質が残っている可能性があります☣️
火気を使用する切断作業を行う場合、わずかな残留物でも火災や爆発につながる危険があります。
洗浄、換気、ガス濃度測定などを行い、安全を確認してから作業を開始します。
油や薬品が床へ流出しないよう、受け皿や吸着材を準備します。
排出した液体を一般の排水へ流すことはできません。性質に応じて容器へ回収し、適切な方法で処理します。
設備の撤去では、機械本体だけでなく、内部に残された物質の管理も重要な技術です。
大型設備を撤去する場合は、搬出口や運搬車両に合わせて分解します🔨
解体では、上から順番に外せばよいとは限りません。
一部の部品を取り外すことで設備の重心が変化し、突然倒れる可能性があります。
各部品の重量と支持状態を確認し、必要に応じてクレーンやチェーンブロックで吊った状態にしてからボルトを外します。
設備を安定させるための部材を先に切断してしまうと、全体が崩れる危険があります。
どの部材が設備の強度を支えているのかを確認し、安定性を保ちながら順番に撤去します。
解体計画では、一つひとつの部品をどこへ置くかも考えます。
取り外した部品を通路へ置くと、避難や搬出の妨げになります。仮置き場所や搬出順序を事前に決めます。
厚い鋼材やボルトを切断する場合は、ガス切断機やプラズマ切断機などを使用することがあります🔥
火気作業では、火花や高温の金属が周囲へ飛びます。
床下や壁の裏に可燃物があると、作業終了後に火災が発生する場合があります。
作業範囲から可燃物を移動し、防炎シートで養生します。消火器や水を準備し、火気監視者を配置することも重要です。
切断中だけでなく、作業後も周囲に異常がないか確認します。
火花が隙間へ入り込むと、時間が経ってから燃え始めることがあります。
工場を稼働させながら撤去を行う場合は、煙や粉じんが製品や機械へ影響しないよう、集じんや区画養生を行います。
現場によっては、火気を使用できないことがあります。
食品工場、化学工場、危険物を扱う施設、稼働中の建物などでは、セーバーソー、バンドソー、油圧カッターなどを使用します🛠️
火花や煙の発生を抑えられる一方、切断速度や工具の能力を考えなければなりません。
厚い部材を能力不足の工具で無理に切断すると、刃が折れたり、工具が跳ねたりする危険があります。
ボルトがサビて外れない場合は、油圧ナットスプリッターなどを使って破壊する方法もあります。
撤去場所の条件に合わせ、火気と非火気の方法を使い分けることが大切です。
高い位置に設置された機器や部品は、クレーンやチェーンブロックを使用して下ろします。
ボルトを外す前に吊り具へ荷重をかけ、部品を確実に保持します🏗️
吊り具が緩んだ状態でボルトを外すと、部品が急に落下する可能性があります。
吊り上げる場合と異なり、長年設置されていた部品は、サビや汚れ、変形によって周囲へ固着していることがあります。
ボルトをすべて外しても動かないため、急に大きな力を加えると、固着が外れた瞬間に部品が振れることがあります。
少しずつ力を加え、部品の動きを確認しながら分離します。
吊り荷の下や移動範囲には人を入れず、合図者の指示に従って作業します。
撤去した設備を建物外へ搬出する際は、床、壁、扉、周辺設備を保護します。
重量物のローラーが床へ直接接触すると、床材が割れたり、へこんだりする可能性があります。
鉄板や合板を敷き、荷重を分散させます。
搬出口の周囲には養生材を取り付け、設備が接触しても建物を傷つけにくくします🚪
設備を解体した際に生じた鋭い切断面は、作業員や建物を傷つける危険があります。
保護材を取り付ける、切断面を整えるなどの処理を行います。
狭い通路では、少しずつ方向を調整し、周囲の作業員が挟まれない位置から操作します。
撤去する設備が中古機械として売却される場合は、壊さずに取り外す必要があります。
配線や配管へ番号を付け、付属品を紛失しないよう管理します📦
精密部品や操作盤は、輸送中の振動や水分から保護します。
設備の状態や動作確認の記録を残しておくと、再利用しやすくなります。
撤去というと破壊するイメージがありますが、再利用する設備では、移設工事に近い丁寧な分解技術が求められます。
機械本体だけでなく、取扱説明書、図面、専用工具、予備部品などもまとめて管理します。
廃棄する設備は、鉄、ステンレス、アルミ、銅、樹脂、木材、油などに分別します♻️
異なる材料が混ざったままでは、再資源化が難しくなります。
モーターや配線には銅が含まれ、制御盤には電子部品が使用されています。材料ごとに分解することで、資源として有効活用できます。
一方で、油や薬品が付着した部品、石綿を含む可能性がある断熱材などは、一般的な金属くずと同じように扱えません。
撤去物の性質を確認し、適切な処理業者へ引き渡します。
搬出数量や処理先を記録し、適正に処分されたことを確認することも重要です。
重量物撤去工事では、設備を壊す技術よりも、危険を予測し、安定した状態を保ちながら分解する技術が重要です。
電気や圧力を遮断し、残留物を処理し、重量と重心を確認しながら、決められた順序で作業を進めます👷♂️
さらに、火気管理、粉じん対策、周辺設備の養生、廃棄物の分別など、幅広い管理が必要です。
再利用できる設備や資源をできるだけ生かしながら、安全に撤去することが、これからの撤去工事業に求められます。
重量物撤去工事は、建物や工場が次の用途へ進むための環境を整える、重要な専門工事なのです。